勝山実

よもやま話

それいけアマ市民!

人民新聞の5/25号に、コラム・ポンチピープルの三回目が載っています。手に入らないという人は、諦めてください。前回は親が死んだらどうするのというひきこもりの王道テーマを書きましたが、人民新聞といまひとつフィットしてないなぁという反省から、今回は橋下市長率いる維新の会をネタにひとつごりっとしたやつを書いてみました。いかかがなものでしょう。  自分で紙面を見てみましたが、完全に人民新聞に飲み込まれてしまって、ひきこもり名人らしさが消えちゃっているなと思った。ごりごりの政治ネタでは、人民新聞の記事に勝てない、コラムが弱々しく見える。次回は違う感じで、工夫していきます。  そして、ついに人民新聞がリニ...
ひきこもりブッダ全国巡礼ツアー

あかねで鶴見済さん

あかねで、勝山実x鶴見済さん『安心ひきこもりライフ』出版記念トークをやりました。来てくれた人ありがとう。満員で、ひとりひとり充分なおもてなしが出来ず、たいへん申し訳ない。  「アルコールは性格を明るくするクスリだ」という人格改造マニュアルの言葉に従い、強くないのに発泡酒をキュッキュッと飲んで、鶴見さんとトークイベントに挑みました。太宰治と鶴見済さんを尊敬している自分は、胃袋が縮むくらい緊張していたのです。がんばれたのはウコンのおかげ、ありがとうウコンの力。  ひきこもりバイブルである『人格改造マニュアル』のこと、ネットで知り合った仲間と鶴見さんのイベントに出かけたことなど、昔話をとうとうと話し...
甥っ子

好きなの?

「おじさんって、ばあ(老婆)のことが好きなの?」と聞かれたので、いや好きじゃないよと答えると、甥っ子長男坊(9歳)がびっくり仰天して、「うわー、ひでー。おじさんって、ばあの子どもなんでしょ。子どもなのに、ばあが嫌いだなんて。おじさんはひどいね」って。  その場で、「毒親」という漢字の読み書きを教え込んでやる、そんな衝動にかられましたが、ぐっと抑えた。なんと自分とは違う人間に成長したんだろうと、ショックを受けると同時に、あの恨み節満載の黄色い本を至急に隠匿しなければ。だって、もう漢字が読めるのですから。
甥っ子

ぶいーん

遠くから子供が駆けてくる足音、それが家の前でぴたりとやむ。ドアのチャイムの連打による、ピンポンの音鳴り響くのを合図に、甥っ子兄弟がおじさんの部屋にやって来ます。  「ぶいーん。やるぞ、部員! 特訓だ」  室内ドッチボール部の招集です。電気を消し、部屋の隅で息を殺して隠れていましたが、部長に見つけられてしまいました。甥っ子部長(9歳)は学校のドッチボール大会で優勝したらしく、只今非常にノッています。子どもの勢いを殺すことなど、教育者である勝山おじさんにはできません、約一時間の室内ドッチ練習に付き合うはめになりました。  甥っ子には必殺技がある。どういうものかというと、至近距離から思いっきりボール...
ひきこもり

さすがにこれには絶望した【訂正版】

横浜市と(株)K2インターナショナルジャパンで協働事業を実施  ↑  まずはこれを読んでほしい。K2インターナショナルはもともとコロンブスアカデミーと言い、ニュージランドの施設で仲間の暴行を受けて寮生が死亡するという事件をおこしたところ。K2が運営する250食堂では、職業訓練のもと、「研修扱いの就労生は無給」で働いている。  そこに、横浜市が協力して、24時間営業の相談窓口を作るというのです。さすがに、これには絶望した。事件をおこした施設が閉鎖されるどころか拡大し、自治体から助成金までもらうのです。いかがなものでしょうか。横浜市市長林文子は今すぐに辞職してもらいたい。  追記。横浜市は今年度と...
ひきこもり

就労生は無給 250食堂【訂正版】

250食堂(魚拓)。ここを運営しているのは、2003年2月、ニュージーランドで入寮生が暴行を受け死亡するという事件をおこした、コロンブスアカデミーが母体のK2インターナショナルです。  記事によれば「研修扱いの就労生は無給」とある。横浜市記者発表資料には、「段階的な就労体験の一環として無償で働く若者」と書いてある。もらえないだけでなく、K2インターナショナルに入るには、入塾費や会費などで、毎月数万円を払わなければいけないはずだが、それはどうなっているのでしょう。これでは、働けど働けど、お金を稼げず、ぢつと手を見る、啄木状態じゃないですか。脱・ひきこもりから遠ざかっているようにしか思えない。 ※...
よもやま話

ベーシックインカムの支給額を1円から始めよう

ベーシックインカムの支給額を1円にしよう。8万円とかいうから、みんな反対するんだ。暮らしていけないとか、生活保護がなくなるとか、ベーシックインカムと社会保障や年金をごちゃまぜにしている。ベーシックインカムはあくまでも独立した現金の土台であって、他の政策とは関係ない。ベーシックインカムのせいで、年金や福祉が消滅するわけではない。  と説明したところで、聞く耳を持たない人がいるのだということを最近知った。橋下徹元市長が嫌いだ、維新の会が嫌いだ、だからベーシックインカムが大嫌いだ。こうなってしまうと、アレルギーであるから説明のしようがない。ベーシックインカムという言葉は広まったが、肝心な中身は伝わっ...
ひきこもり

第一次ひきこもり内閣

日本の政治はだめだと、言っているだけでいいのだろうか。そのうち、どじょう総理が、「じゃあ、テメエがやってみろよ」とか言い出すかもしれない。そのときに、よし明日からはこうしてやる、そういうモデル、俗に言う影の内閣が必要ではないでしょうか。  そこで私なりに考えた、第一次ひきこもり内閣がこれ↓です。脱原発とベーシックインカムに力を入れてみましたが、どうでしょう。私は厚生労働大臣になり、ワークシェアリングに取り組みます。 内閣総理大臣 瀬戸内寂聴 総務省    辻元清美 法務省    田中康夫 外務省    広瀬隆 財務省    ゲッツ・W・ヴェルナー 文部科学省  田中慎弥 厚生労働省  勝山実 ...
よもやま話

夜回りおじさん

水谷先生こと、夜回り先生が、癌になったのを理由に学校の教師を辞めてから、もう8年くらい経つ。ずっと「先生」だと思っていたれども、よく考えると、もう先生じゃない、水谷さん、もしくは夜回りおじさんですよ。  水谷さんは、ほんとうは学校で勉強を教えるのはそんなに好きじゃなくて、夜の街を徘徊し、不良少年らと交流することがご馳走だったんじゃないだろうか。勉強を教えるのが嫌で、ストレスで癌になって、でも学校やめたらストレスがなくなって、大好きな夜の徘徊三昧の日々。それで、癌の進行も遅くなったのではないか。ラストメッセージだと思っていた本も、次々新刊が出ている。  やっぱ、自分が好きなことだけをするのがいい...
ひきこもり

阿修羅ボイスで阿修羅語

「あ゛あ゛」。このひらがなは、正確には発音できませんが、雰囲気は伝わるでしょう。ちょっと声がしゃがれ、イライラした気持ち、憎しみに変わる寸前に怒りをこめて、「あ゛あ゛」と発声する。これを、阿修羅ボイスと呼びます。  ママンに「ご飯よー」と言われた時にいう、「あ゛あ゛」です。ひきこもり中年男子なら、言葉だけでなく、これにくわえて、家の中で家族にしか見せない阿修羅フェイスがくわわりますね。「あ゛あ゛」という阿修羅語の意味は、分かってるよ、うるせーなあ、別に腹なんかすいてねえんだよ、の意味が含まれています。そんないろいろな感情を「あ゛あ゛」で、すべて表現しきるのですから、ひきこもりの世界も奥深いです...
よもやま話

あかねに行ってきた

※2024/01/23 注釈 この記事は2012年に書いたものです。ペペさんは2023年2月にお亡くなりになりました。合掌。現在は運営している人も変わり、「いまの〈あかね〉はだめ連とは関係のない別のスペースになっている」そうです。ぺぺさんがいた頃の旧あかねの思い出としてお読みください。  だめ連と大変かかわりの深いお店、「あかね」に行ってきました。地下鉄早稲田駅下車。早稲田大学方面改札、3b出口から外に。地図を頼りに3分ほど、歩けばあかねに着きます。  ここまでは誰でもできるのですが、この怪しい店に入るには勇気がいるでしょう。ネット上に店の情報はほとんどない。木曜日はだめ連のぺぺ長谷川さんが店...
ひきこもり

田中慎弥さん

田中慎弥さんこそ、ひきこもりの王者と呼ぶのにふさわしい。20年に及ぶ無職ライフを経て、芥川賞作家になったのです。ひきこもりが空想することはできても、実現できなかった、逆転ホームランをかっとばした、我々のプリンス。まだ会見を見てない人がいたなら、動画でご覧ください。  ばーん、どうよ。20年間、太陽の日差しをあびなかった者だけが手に入れられる、もやし色の肌。バニラ色。瞳孔ひらきっぱなしで、キョロキョロする姿は、ある意味、鏡にうつった自分の姿。周りの人から見れば自分も、こんな感じなのかなと心配する男子がたくさんいたと聞いております。これを見て笑ったり、態度が悪いと怒る人は、ひきこもり当事者とは言え...
よもやま話

『怒れ!憤れ!』に怒る

フランスの元レジンスタンスのお爺さんの書いた本が欧米で200万部以上の大ベストセラーになっているという話を聞いた。それがウォール街を占拠せよ、We are the 99%、の火種になったという話も聞いた。読みたい、でもフランス語は読めないので、誰か日本語訳してくれないか、と待ち望んでいたものがついに発売された。  『怒れ!憤れ!』ステファン・エセル、日経BP社から800円+税。さっそく本屋で手にとりました、そして怒り、憤ったのです。なんだ、本文の文字がデカすぎる。もともと14ページほどの冊子だったものを、無理やり本にするために、活字をでかくするという暴挙に出たのです。小さい字が読みにくい、でも...
よもやま話

Fonteに書評が載ったぞ

ちょっと報告が遅れましたが、Fonte(不登校新聞)2011年11月15日号に『安心ひきこもりライフ』の書評が載っています。書いてくれたのは精神科医の関口宏さん、東京フレンドパークなどでおなじみのタレントの関口宏と同姓同名ですが、まったくの別人ですよ、注意、注意。  アリとキリギリスの話をまぜながらの、絶妙な書評、ぜひ読んで欲しい。ただ、Fonteがどこで手に入るのか……それは各個人の大いなる努力しだい。国会図書館にはある。私も最近になって、3部ほど手に入れました。
甥っ子

続・元旦から野球

次男坊の掛け声とともに、毎年恒例のお年玉交渉がスタートしました。お年玉の額は話し合いで決めるのです。  長男坊 「3500円!!」  おじさん「よし」  次男坊 「俺は1000円!!」  おじさん「よし」  二人とも即決です。おじさんの懐具合を知り抜いた甥っ子ならではの一発交渉でした。ポチ袋にお金をいれて、すぐに渡してあげましたよ。  しばらくすると居間で甥っ子長男坊の「一生のお願いだ、Wiiが買いたい!」というシュプレヒコールが始まりました。8歳にして、もう一生のお願いを使ってしまうのか、いやどうせ人生で何回も何回も一生のお願いをするに違いない、そういう男だ、この男は。甥っ子長男坊の性格を冷...
甥っ子

元旦から野球

正月は、昼間から酒を飲みながらのアル中プレイを堪能しているのですが、今年はそれができませんでした。元旦早々、甥っ子兄弟が家にやってきたのです。  長男坊「おおっ、いつもより寝てるな」  朝の10時半のことです。甥っ子二人に布団をはぎ取られ、「寒い、寒い」と泣き言をいっておりましたが、ゆるされるはずもなく、しぶしぶ起床。一家団らんでお正月です。  正月くらいゆっくりしたい、でも正月でなくても、いつでもどこでもゆっくりしている勝山おじさんにそれを言う資格はありません。元旦から、甥っ子長男坊のリクエストに答え、野球をすることになりました。まずはノックでみっちり甥っ子の守備を鍛え上げます。次にピッチン...
ひきこもり

今年なんにもやらなかった人ほど、元旦にデカイ目標を立てる

元旦になると、ひきこもり男子であるなら、ブログやツイッターにデカすぎる、今年の目標を立てます。その心の裏には、昨年は何一つためになるようなことはしなかったという、後ろめたさがあるのです。俺はだめ人間だ、などという反省はどこかに吹き飛ばし、新年にポジティブきわまりない目標をかかげる男になる。  ようは、すぐにやるべきことを元旦が来るたびに、365日先延ばししているのです。今年中にやるぞ、と言葉は勇ましいですが、ようは12/31日までやるべきことを引き延ばししているのです。明日やろう、そんないつものアレの、パワーアップしたやつが、元旦の「今年こそやるぞ」の掛け声なのです。  目標は今日やれること、...
ひきこもり

カンパおばけ

震災に原発事故、貧困に格差、ひきこもり。それ関係のデモやイベントに行くと、カンパの呼びかけが結構あります。いままで寄付やカンパはもらうもの、という人生でしたから、自分が払わなきゃいけないという状態になると、どうにもドキドキする。  みんなが貧乏で、みんながお金がなくて困ってるものだから、カンパを呼びかける人ばかりで、カンパを払う人が足りない。イベントもたけなわというタイミングで、カンパ箱が回ってくるとビクッとする。あらかじめ、入場料に含んでいて欲しい。カンパってみんなが払っているのに、自分だけ払わないと肩身が狭いでしょ。  つねに、ポケットに500円玉を忍ばせておくのが、上手なカンパ対策だと最...
ひきこもり

朝日新聞に記事

今日の朝日新聞の朝刊に、私&安心ひきこもりライフを紹介した記事が載っています。神奈川県版の29面、師走点描というコーナーです。でも、朝日新聞じゃないとか、朝日とってるけど神奈川県民じゃないという人は、こちらをみてください。 【師走点描】生きること土台に (12/22) ↑リンク切れで見れません。下の豆粒みたいな画像で雰囲気だけでも味わってください。 (※2018/10/23修正)
甥っ子

ぶらぶら病おじさん、甥っ子を泣かす

放射能のせいなんじゃないかと思うくらい、ここのところぶらぶらしています。冬は寒いし、部屋にストーブはないし、どんよりとこもっています。こんなの、安心ひきこもりライフじゃない。  そんな、だめおじさんに喝をいれてくれるのが甥っ子兄弟です。12月になってから、週に2〜3日のハイペースで家にやって来ます。疲れちゃうんだよ、育児ノイローゼの甥っ子版になりそう。「アホが見〜る♪ 豚のケ〜ツ♪」という歌とともに、近づいてくる足音を聞くだけで、胃がキューッと引き締まるのです。  今日は、室内ドッチボールで甥っ子の顔面にボールを当ててしまい、甥っ子号泣。「おじさんが、わざと当てた」と抗議の涙です。なんだよ、自...
ひきこもり

生活保護者増加防止のために就労支援を実地って、そんなことをしても無駄だ

手元にある「保護のてびき」という私の愛読冊子によれば、平成21年度の場合、生活保護者の44.3%が高齢者世帯です。ちなみに高齢者世帯とは65歳以上の家庭。例えば夫婦で夫が65歳、妻が64歳なら、その家庭は高齢者世帯ではなく、その他の世帯となります。家族全員65歳以上で初めて、高齢者世帯です。それが全体の44.3%ということは、生活保護イコール高齢者問題ですよ。  だから、生活保護者増加防止のために、就労支援なんてしても何にもならない。不況で大学生ですら、仕事がない時代。65歳の高齢者をどのように就労支援して、さらにどこの企業が老人を採用するというのですか。  ちなみに次に多いのは傷病・障害者世...
よもやま話

更年期のヒステリーで出家

瀬戸内寂聴先生の講演会でのこと。昔はマスコミの人に、なぜ出家したのですか? とよく聞かれたそうです。これに、理由は分からないと答えると、たちどころに「小説が書けなくなった」とか「男に逃げられた」と週刊誌に悪口を書かれたという。でもね、「小説も書けるし、男もいるのよ!!」と寂聴先生は声高らかにおっしゃいました。  寂聴先生が出家したのは51歳。悩み相談にくる女性も49〜51歳くらいがすごく多いそうです。「更年期なのよね。私が出家したのも更年期のヒステリーじゃないでしょうか」と寂聴先生は、さらりとおっしゃいました。  「皆さんも更年期が辛かったら尼さんになるように」とのこと。ブッダは関係なしでござ...
よもやま話

99歳の詩人

99歳の詩人こと、柴田トヨさんの詩集を本屋でぱらぱらと見た。一人息子の健一とのいがみ合いがポエムになっている。健一が職を転々としていた事実もポエムになっている。いたたまれなくなって、本を閉じた。柴田ママンの力でなんでもポエムになり、ベストセラーになる。その原動力である健一は、日本一の孝行息子ですなあ。
甥っ子

お誕生日会

1日早いですが、勝山おじさん誕生日会が、自宅でおこなわれてしまいました。40歳のバースデーです。甥っ子からはプレゼントに、靴下とレッグウォーマーをもらいました。「俺が選んだ。お兄ちゃんは何もしてない」と、甥っ子次男坊(5歳)が言っておりました。  おじさんが40歳になるということに、甥っ子長男坊(8歳)大変驚いており、「27歳ぐらいだと思っていた」とのこと。確かに、こんな40歳はあんまりいないよな。本日も甥っ子相手に、ドンキーコンガ、星のカービィ、部屋の中でテニス、相撲、ロデオの馬役、と順調におじさん業をこなして、誕生会は終了しました。疲れたー。
love寂聴

お金大好き寂聴先生、最後の善行

ばーん。寂聴先生が特別講演会「遊行」と題して、渋谷公会堂を皮切りにツアーをしていることは、もうご存知ですよね。私の地元の、神奈川県民ホールでもやります。ただね、チケットが4200円なんですよ。値段も、ホールの大きさもロックコンサートさ。チャリティーとは無縁のガリガリ亡者です。  寂聴先生も89歳、しかも一度寝たきりになっていますから、今度の講演会が事実上の、公開遺言になります。原発に反対していながら、デモには一切顔をださない。無料では話さない、という徹底ぶりはさすがです。寂聴先生の説法はテレビでしか見れないのかと残念に思っていた我々に最後のチャンスが訪れました。  ひゃほう、チャリティー講演会...
甥っ子

おじさんは将来なにになりたいの

小学校の授業でやったことを、家に帰ってきておじさんにぶつける。それが甥っ子長男坊の行動パターンです。質問、「おじさんは将来なにになりたい?」。んんっ、前にも似たようなことを聞かれたことがあるぞ。その時は、おじさんは横浜ベイスターズの選手と答えたはずだ。  でも今回はそういう軽いノリとは違う、夢を語るというのとは少し違うようです。おじさんは思いつかず、うーん、うーーん、と腕組みをして悶えています。ふと甥っ子が誰に聞かせるでもなく、それでいて独り言でもなく、静かに心のツイッターで囁きました。  「あっ。おじさんは、もう将来か…」  そうだった、おじさんはもう将来になっていた。甥っ子からの質問は、二...
ひきこもり

ひきこもり反省文 -輪るピングドラム-

ひきこもり名人とか言って、全然ひきこもっていないじゃないか、ブログだけ読んでいるとそんなふうに思うかもしれません。でも11月に入ってから二週間、歯医者に行く以外は、ほとんど家にひきこもっていました。ひきこもり初心者のように、夜ふかしして、昼過ぎに起きる。何をしているかというと、パソコンでアニメの動画を見ているのです。  世間がイメージするひきこもりそのものの生活。ネトゲ廃人、の動画版といえましょう。ネットで「生存戦略」という言葉を見つけたのです。オタクが喜ぶ言葉といえば「生存戦略」だというような紹介のされかたでした。これはどういうことなんだろうと、気になってグーグルで検索するとアニメの動画がた...
甥っ子

ミッキーマウスが怖い

甥っ子次男坊がディスニーランドに行きたくない、俺は留守番していると、言い始めました。登園拒否ならぬディスニーランド拒否です。家族そろって楽しくディスニーランドと妹家族は考えていたところに次男坊の反乱です。  ディズニーランドが大好きな甥っ子長男坊が、おじさんなんとかしてくれ、弟をディスニーランドに行くよう説得してくれ、そして俺にカービィのソフトを買ってくれ(お金がないなら中古のDS版でもいいから)と懇願です。甥っ子のお願いには出来るだけ応えていきたい、おじさんの評価を上げるチャンスですから。ただゲームキューブ版のカービィはなかったはずだ。DSの中古ソフトを買ってこよう。目一杯安いやつを買うぞ。...
ひきこもり

オランダ新聞の取材を受けた

オランダ新聞の取材を受けた。オランダと言えば何か、チューリップ、水車、サッカー、ゴッホ、いえいえそれは違います、おらだと言えば大麻です。大麻を持っていても逮捕されない寛容の国がオランダ。世界は広いですのう。ヨーロッパの中心で、ぷかーっと大麻を吸っているオランダ人の肝っ玉のデカさが好きなのです。売春もカジノも合法です。結構な観光資源で税金もたっぷり入るという。  どうせ禁止してもやるんだからと、現実的な対応をしている。ワークシェアリングの国であり、自転車の国であり、教育の先進国でもある。日本以外の国に行かなくてはいけないとなったら、私はオランダに行きたい。憧れの国オランダ、だからオランダの新聞の...
よもやま話

atプラス10と人民新聞にインタビューが載っているよ

ばーん。atプラス10の、我は如何にして活動家となりし乎というコーナーに、活動家として登場しています。後半の就労支援批判は面白いと思いますので、そこだけでも読んでほしい。大きな書店に行けば必ずある。大物に混じって、ひょっこり載っていますので見てみてください。  ばーん。人民新聞、2011/10/25日号。150円、東京なら新宿の模索舎で手に入ります。昔は新左翼という名前だったのですがイメージが悪いということで、人民新聞になったとか。私から見るとまったく同じイメージなんだけどな。ゴリゴリの左翼紙ですが、フリーターズフリーを手がけている栗田隆子さんが編集に参加していることもあり、社会問題に関心のあ...
よもやま話

珍タイトル大賞

『安心ひきこもりライフ』がノミネートされてしまいました。ノミネート作品、過去の受賞作を見るかぎり、2011年珍タイトル大賞と解釈してよいでしょう。タイトルで笑わそうとか狙ってないのに候補です。他には作品はどんなものがあるのでしょうか。  『世界一周ホモのたび』。アウトでしょ。こういうのでガッハッハと笑っちゃいけない時代だと聞いております。セクシャル・マイノリティとか、性同一性障害とか、そういう言葉もあるわけだから、ホモと言ってしまってはアウトです。  『ブッダに学ぶゴルフの道〈地の巻〉』。煩悩あふれるナイスショット。個人的にはこれに大賞をあげたいです。アイアンが得意な舎利弗。パワーの目連。バン...
ひきこもり

ひきこもりグレーゾーン

ひきこもり男子は、「働ける」と「働けない」とにはっきりと、分かれているわけではない。働けるを黒、働けないと白とするなら、ひきこもり男子のほとんどはグレーなのです。働ける人とまったく働けない人との間に、壮大なグレーゾーンの中に存在しているのです。これを考慮せず、一律同様に就労訓練させるから、一部の成功例を除いて、ほとんどが挫折して、ひきこもりノイローゼになってしまう。  働く力もさまざまです。1日に1時間しか働けない人から8時間フルに働ける人と、それぞれのタイプがあります。当然、社会復帰や社会参加のやり方も、人それぞれで、変わってくるはずです。更に言えば、1週間に5日間勤務できる人と、週1日勤務...
よもやま話

勝山商事Tシャツ完売完配!!

以前、このブログでも紹介した、勝山商事オリジナルTシャツがついに完売、というか完配しました。自分のホームページの5周年を、自ら祝い自筆のイラストをデザインした一品です。4〜5名ほどの方がお買い求めになりました。あらためてお詫び申し上げます。  Fonteで『安心ひきこもりライフ』を連載中に、新聞の読者に向けて無料プレゼントを企画しました。Fonte編集長とともに、もしたくさん応募が来たらどうしようか、なんて相談もしていましたが、在庫数をはるかに下回る応募しかなく、全員Tシャツ当選というほろ苦い読者プレゼントとなってしまいました。  あまりの人気のなさに、封印していたのですが、たまに勝山商事Tシ...
ひきこもり

うちのバカ息子が働かない

バカじゃない息子がどこにいるんだ。そもそもバカなのは、お前さんの息子だからじゃないのか。
よもやま話

東電に請求書を

なぜ原発事故では、加害者が被害者の賠償金を決めるのか。しかも賠償金を受け取るには、難しい書類を何枚も読んで理解する必要があるという。  逆でなければおかしい。福島県民が東電にどーんと請求書を送るのです。被害者が、加害者に賠償金を請求すのでなければ、受け取る側は納得できないはず。今回の事故でどれだけ損害を受けたか、一番良くわかっているのは、被害を受けた側であって、東電ではない。アイツらに賠償額を決める資格はない。  どーんと請求書を送りつけてやればいい。ダイソーで請求書を買って、これだけ損害を受けたから、これだけ払えと要求するべきです。実際どれだけ払うか、払えるか、それを決めるのは裁判所だったり...
ひきこもり

ガラスの選手

スポーツの秋ですね。私の通っている作業所でも秋のソフトボール大会に向けて練習をしています。去年はぎっくり腰をしてしまい、皆から「ガラスの腰」と名付けられてしまいました。今年こそはと、心に期するものがあったにもかかわらず、大会に向けて練習開始という時に、四十肩で手が上がらないというありえない「ガラスの肩」ぶりを早々と露呈してしまいました。ひきこもり期間が長すぎる分、体の老化も早いようです。  しかし、私だけではないのです。作業所のメンバーもまた同じ。ガラスの腰2号、メタボリックな腹、伸びすぎる筋、純粋なお爺さん、の異名をもつメンバーが何人もいるのです。こんな虚弱なメンバーで大会にでるのですがら、...
ひきこもり

wiiのケーブル

ずっと家の中にいると、気が滅入ってきますから、たいがい近所を、スクーターで徘徊しています。家から出ないのはひきこもり初心者で、中級者以上なら外に出ます、ただ対人関係がないだけです。  私の場合はというと、まず近所の本屋に行きます。安心ひきこもりライフが置いてあるか、チェックして、置いてあればエッヘンとなり、置いてなければしょんぼりします。本屋徘徊のあと、中古ゲーム屋さんに行きます。特に何も買いもせず、店内をぐるぐる回ります。ウインドウショッピングとはこういうものだと聞いています。  何も買わずに、もしPS3を持っていたならこのソフトが買おうかなと「空想」するのです。もうこれだけで、お腹いっぱい...
ひきこもり

シェンムーⅢ

ひきこもりは家の中に閉じこもってゲームばかりしている、怠けている、けしからん、などと言ってばかりで、逆に利用しようという考えが出ないのが情けない。何十億円とかけて就労支援をするよりも、ひきこもりを啓蒙するようなゲームを国の助成金をつかって開発するほうが理にかなっている。  ゲームに精通している私からの提案ですが、尻切れトンボで終わっているシェンムーシリーズの完結編を、ひきこもりに対する助成金を使って作ればいい。  『就労シエンムーⅢ』。セガが社運をかけ、70億もの大金を注ぎ込んだ伝説のゲーム、「シェンムー」の正式な続編。内閣府がやっているひきこもりの調査やら、研究データも、外部に人、特に当事者...
ひきこもり

週刊朝日にインタビュー

今日発売の、週刊朝日 2011年10月7日増大号に私の本の紹介と、インタビューが載っています。75ページの「書いたひと」というコーナーを見てね。  暇であることは自由であること、と言っておきながら最近はちょっと忙しいのです、お恥ずかしい。しかしこれも安心ひきこもりライフを布教させるためです。来年にもなれば、暇で自由な日々が帰ってくるはず。「何してるの?」と聞かれて、どこで働いているだとか、どこの学校に行っているだとか、そういう具合に自分の社会的地位を言わなくてはいけない、言えない人間は価値がないと言わんばかりの世の中の思考回路が気に入らんのです。  暇であることは自由であること。この土台があっ...
甥っ子

ブタ祭り

普段はほとんどテレビを見てません、だってつまらないじゃないですか。しかし、テレビもたまには見るべきだと改心してしまうくらいくらい面白い番組をやっていました。ブタ祭りです。世界の果てまで行ってQという番組内で、カナダでおこなわれている、ブタ祭りが紹介されていました。泥の中を逃げまわるブタを捕まえて、中央にある柵の中に入れるまでのタイムを競うお祭りです。  泥だらけのブタはつるつるすべって捕まえにくい、そのうえ体重が75キロもあるものですから、これはもうほとんど不可能なのです。ブタを追い回して、泥だらけになる。出演していた、宮川大輔の泥の中を奮闘する芸人魂が素晴らしく、おおいに笑いました、名作です...
甥っ子

小学校の時から

「おじさんは小学校の時からハゲツルだったの?」と甥っ子がおじさんに聞くのです。おじさんは聞こえないふりをしました。「おじさんは小学校の時からハゲツルだったの?」と前よりずっと大きな声で甥っ子か聞きました。おじさんは聞こえないふりをしました。  甥っ子はおじさんのことをハゲツルとは呼ばなくなりました。分かり合えたのです。
ひきこもり

フリフリフリマ

フリ・フリ・フリマに行ってきました。まずフリフリフリマの説明をしましょう。9月10日(土)に桜木町の県立青少年センターでおこなわたイベントです。神奈川県内のひきこもり・不登校関連団体が一同に集結。実は、このお祭りの片隅で、「安心ひきこもりライフ」が売られていたのです。  丸山さんの一人NPOヒューマンスタジオが、ヒュースタ庵を出店。そこに私の本を5冊ほど置いてもらいました。土着営業、いや布教です。私がフリフリフリマに行ったのは、本の売れ行きを見ること。そして、万が一売れ残ったら、ないとは思うけど、その時は売れ残りを回収するためです。  会場に着くと、建物の外の一等地に、屋外テントをたてて、威勢...
甥っ子

それから、人生ゲーム

〈前回からの続き〉職業が決まると次にやってくるイベントは結婚です。人生ゲームに独身という概念はなく、強制的にストップマスで結婚、助手席に女子を乗せます。甥っ子はおじさんに気をつかって、「結婚なんか、したくねー」とか言いますが、ゲームのルールですから、結婚はしなくてはいけません。職業アルバイトで結婚とは、なんともスリリングな人生ですのう。その後、子ども誕生のマスがたくさんあるのですが、そのマスに1回も止まらないと、ユニセフに$10万ドル払うという、恐ろしい罰が待っているのは、人生ゲームのお約束です。  四代目人生ゲームには家を買うというイベントがあります。バブル景気の頃発売されたから、こんな仕掛...
よもやま話

安心ひきこもりライフ増刷決定!

安心ひきこもりライフの増刷が決定しました。これで私も安心。やはり、朝日新聞に載った斎藤環氏の書評が効いたのではないでしょうか。 短い書評ながらちょっと読んでみようか、と思えるような良い書評です。これは可。  更に、9/11に安心ひきこもりライフの広告が朝日、読売、毎日新聞に載っているはずです。私は朝日新聞しか見てませんが、『ガンディー魂の言葉』の大きな新聞広告の横に、ちょこーんと謙虚な感じで載っていました。ガンディー先生の慈悲に、おんぶに抱っこですよ。
甥っ子

人生ゲーム

現代人の、甥っ子に中古の人生ゲームは渋すぎるかなーと心配しましたが、ぱっと見た瞬間に、「これが欲しかったんだ」と納得してもらえました。  四代目人生ゲーム(中古ジャンク品)です。ちなみに現在新品で売られている、最新版は六代目です。はじめは素直に新品を買う予定でしたが、職業にパティシエなんていう、尻の穴がむずむずするようなものが混じっているという情報を入手し、購入をやめました。そんな仕事をしているやつを見たことがない。  リサイクル店をはしごして、わざわざ古い型のを買ったのですが、中古の悲しさで備品が全て揃っていません。しかたなく職業カードのいくつかを手作りしました。甥っ子に見せたところ、  「...
甥っ子

予約

甥っ子から予約が入るようになりました。遊びに来る日に前もって電話をしてくるのです。「5時10分に行くから、ちゃんと家にいるように」と。ひきこもり名人クラスになると、外に出ろとは言われません、家にいるようにと、電話予約が入るのです。  最近おじさんも巡礼などで、家にいないことがあります。甥っ子としたら「約束が違う」ということでしょう、家にいないおじさんは、おじさんとは言えない。生まれた時から、何するでもなく、お散歩する時以外はずっと家にいたのですから、急にそんなかってに外出されては困るのです。  朝起きてから、眠るまで、どれだけ楽しく遊ぶか、という計画を立てて、子どもは生活をしているのです。「忙...
ひきこもり

勝山さんは、1週間のうちにどの程度農作業をされているのでしょうか?

勝山さんは、1週間のうちにどの程度農作業をされているのでしょうか? お答えしましょう。2時間です。1日ではなく、1週間で2時間です。あまりの少なさに驚かれたかたもいるかもしれませんから、説明をしておきましょう。  私は作業所で、農作業をしています。だから、私以外にも作業をするメンバーはいくらでもいますから、私が何もしなくても、農作物が枯れることはなく、耕作から、種まき、収穫まで、かつちゃんが家でごろごろしていても、順調に進んでゆきます。  みなさんは1週間にどれくらい映画をみますか? それと同じ感覚です。どちらかと言うと農作業そのものよりレビューに力を入れている。だから、ブログで頻繁に畑仕事に...
ひきこもりブッダ全国巡礼ツアー

ひきこもりブッダ巡礼ツアー

08/15 りべるたん@東池袋 08/12 安心ひきこもり道場 大ニルヴァーナ編@桜木町 05/27 安心ひきこもり道場 中級編@文庫こころのクリニック 04/22 安心ひきこもり道場@文庫こころのクリニック 2017年/ 12/17 リロード親の会@横浜 04/16 ひきこもりUXフェス@京急蒲田 01/30 パルレ勉強会@関ヶ原 2016年/ 70 06/21 横浜@お店のようなもの かとうちあき様 2015年/ 69 11/30 ひきこもりUX会議 68 11/29 本屋B&B 片岡恭子さん 67 10/11 廿日市市社会福祉協議会@広島 66 09/27 布団の中のアーティストvol....
甥っ子

散歩って、どこにも行かないことなんでしょ

「おじさん! お散歩って、どこにも行かないことなんでしょ」と甥っ子が鼻息荒くせまってくるのです。  甥っ子と遊び続けると過労で死んでしまうので、いつも散歩にいく時間だからと言って、遊びを切り上げて、脱出するのが恒例の逃避パターンなのです。おじさんはお仕事にはいかないが、散歩には行くということは、理解して受け入れててくれていたのです。  甥っ子が仰天しているのは、その「お散歩」とは、どこにもいかないという意味だというのを学校で習ってきたからです。「お散歩ってどこにもいかないことなんでしょ」という質問に「そうだよ」と答えると、「じゃあ、どこにいってたの」「どこにも行かないのに、どうして出かけるんだ...
ひきこもり

大人から始める発達障害Ⅲ

〈前回Ⅱ〉結局さ、動き出しが遅いんですよ。遅刻や忘れ物の原因を突き詰めると、エンジンのかかりの悪さに問題がある。よしでかけるぞ、その前にあれもしなきゃ、これもしなきゃ、そう思っているだけで時間は過ぎていき、ちょっとのつもりで見始めたYouTubeを延々と見てしまう。  時は過ぎていく。あっ、もう出かけなきゃ間に合わないと慌てて家を出るので、何かを忘れたり、バスや電車の時間にも遅れる。  前もって準備しようという、その準備も直前になってようやく始めればいいほうで、たいがい後で準備しようと思いつつ、結局すべては当日の朝に準備することになる。  やらなきゃいけないことのうち、できるのはよくてひとつ、...