フランスの元レジンスタンスのお爺さんの書いた本が欧米で200万部以上の大ベストセラーになっているという話を聞いた。それがウォール街を占拠せよ、We are the 99%、の火種になったという話も聞いた。読みたい、でもフランス語は読めないので、誰か日本語訳してくれないか、と待ち望んでいたものがついに発売された。
『怒れ!憤れ!』ステファン・エセル、日経BP社から800円+税。さっそく本屋で手にとりました、そして怒り、憤ったのです。なんだ、本文の文字がデカすぎる。もともと14ページほどの冊子だったものを、無理やり本にするために、活字をでかくするという暴挙に出たのです。小さい字が読みにくい、でもそれと同じくらい大きい字も読みにくい。全文、本の表紙につかうくらいの文字の大きさで印刷されている。
岩波ブックレットのような形で売ってくれればいいのに、本のデザインが気に入らない。恥を知れ、誰が買うかこんなものと、大いに憤慨し、こうなったら自分で翻訳してやろうと決心したのです。でも、さっぱりフランス語がわかりませんので。英語に翻訳されたものを参考にしましたが、私の語学力ではぴんとこず、読めないのです。
しかたなく、グーグル翻訳に原文をぶち込んだものを、じいっと眺め、たぶんこんなことが書いてあるんだろうなーという空想してみました。勝山実完全空想版をご覧ください。
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タイトル:憤慨するのじゃ
著 者:ステファン・ヘッセル
わしは93歳。つまりはお迎えがくる最後の段階じゃ。もう長くはあるまい。わしがなんでゴリゴリの社会運動家になったをネチネチ語るよい頃合いじゃろう。
わしはのう、66年前に、あのちょび髭ひきいるナチスの占領に対抗するために「抵抗組合」を作ったんじゃ! この抵抗組合の活動が、我が国の近代的な民主主義のみなもとなのじゃよ。エッヘン。しかし最近はたるどるのう。移民追放の動きがあったり、社会年金は削られようとしておる。そのことを報道機関は、なーんも批判せん。
最悪の第二次世界大戦を乗り越え、手塩をかけて作り上げた、市民のための社会保障が受け継がれず、まさに消えようとしておる。わしらの抵抗運動によって手にしたものが、奪われようとしているのじゃ。それを見ていると、わしは死んでも死にきれんのじゃよ。
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最初の書き出しの部分を訳して見ました。どうでしょう。翻訳としては間違っていますが、ゴリゴリの左翼お爺さんのいい雰囲気は出ている気がする。まあ結局、訳せないことがはっきりしたので、いろいろと文句はあるのですが、おとなしく800円払おうと諦めかけています。抵抗運動というのは難しい。
コメント
表紙はいいですよね。
中身のデザインが悪いんですよ。
貧乏人が読む本なんだから、
もっと適正価格で売って欲しいですのう。
日経BP社はずいぶんボッタクリですねー。これだったら800円の大型の面白い漫画の単行本買った方がましですね。
今、漫画読みで面白いと評判の石黒正数さんの「外天楼」700円税別が余裕で買えるでござる。
新聞の一面記事みたいですね。
ちょっと読んでみたいかも。