発達障害

教育

よりよい教育をすべての人に

ゴリラはすごい負けず嫌いだそうです。人間もそうですが、ゴリラはもっとそうなのです。そんなゴリラが目指す人間関係ならぬ、ゴリラ関係が〝対等〟です。どちらが上でも下でもない、対等な関係です。  一方、ニホンザルが(彼らも負けず嫌い)目指す人間関係ならぬ、ニホンザル関係はというと、それは自分の〝勝ち〟なのです。サル山のボス猿、あれです。強い者と弱い者をはっきりさせ、見せつけ、序列をつくる、それがニホンザルの目指す社会です。  ゴリラは対等、だからとったエサも分けなくてはいけません。バナナを持っていると、みんながよってきて「私にもわけろ」となるのです。ちなみに分けろと要求するのは、弱いゴリラの仕事だそ...
よもやま話

発達障害イチロー

いけすかないマイペース野郎  イチローが引退しました。私は無類のイチローファンとして、よかったとひとまず安堵しました。このままじゃ、まずいとずっと思ってたいたからです。ひょっとしたら、シアトル・マリナーズに死ぬまで現役選手として居座り続けるんじゃないかと、ハラハラしていた。マリナーズにとってイチローは伝説の選手。引退試合もぜひうちでやって欲しいと思い、選手として契約したのです。でも空気の読めないイチローはお声がかかったということはまだまだやれる、50歳まで現役を続けるぞとか言って、辞める気配がありません。あわてたマリナーズは、選手兼フロント(経営陣)という、よくわからない役職をイチローのために...
よもやま話

うっかりとADHD

発達障害ブームですが、大きく分けて二種類あって、空気の読めないアスペルガー系(自閉スペクトラム症)と、集中力と落ち着きのない多動系のAD/HDです。今回はADHDの方についての話。  AD/HD(注意欠陥/多動性障害)の特徴をあげていくとこんな感じ、集中力がない、話の途中でうわの空、途中でやめる、最後までやりとげない、整理しない、時間に間に合わない、完成しない、計画は立てるが実行できない、モノをなくす、必要なものをなくす、携帯電話がどこかに消える、部屋にあるはずのリモコンがない、財布がない、あれこれいろんな考えが思い浮かんでは消えてゆく、約束は忘れる、約束以外のことも忘れる。  当てはまらない...
よもやま話

発達障害・コンサータ・リタリン

発達障害は、コンサータという薬と二人三脚でやって来た。発達障害が火をつけて、コンサータが消火するという役割分担です。コンサータなくして発達障害ブームはありえない。  私はこのブームを支えるコンサータという新薬に注目していました。こいつは新薬を名乗りながら、中身はちっとも新しくない、正体はリタリン(塩酸メチルフェニデート)なのです。リタリンが長時間カプセルに入って、体の中で徐々にとけていき、細く長く(12時間も)効き続けるようになっただけなのです。  リタリン。2000年代前半「リタ中」という熱狂的なファンを生んだ、ナルコレプシー(作家・阿佐田哲也氏で有名な眠り病)の薬です。当時は軽症のうつ病に...
ひきこもり

大人から始める発達障害Ⅲ

〈前回Ⅱ〉結局さ、動き出しが遅いんですよ。遅刻や忘れ物の原因を突き詰めると、エンジンのかかりの悪さに問題がある。よしでかけるぞ、その前にあれもしなきゃ、これもしなきゃ、そう思っているだけで時間は過ぎていき、ちょっとのつもりで見始めたYouTubeを延々と見てしまう。  時は過ぎていく。あっ、もう出かけなきゃ間に合わないと慌てて家を出るので、何かを忘れたり、バスや電車の時間にも遅れる。  前もって準備しようという、その準備も直前になってようやく始めればいいほうで、たいがい後で準備しようと思いつつ、結局すべては当日の朝に準備することになる。  やらなきゃいけないことのうち、できるのはよくてひとつ、...
ひきこもり

大人から始める発達障害Ⅱ

〈前回Ⅰ〉全国行脚の一環として、高知でおこなわれた不登校の全国合宿に参加しました。結婚披露宴のような会場に、自分の子どもは発達障害じゃないかしらと心配している親御さん(たぶん…)が150人ほどイスに座って、じっと話を聞いていました。さあどうでしょう、いかがなものでしょうか。  まずは親から始めなくてはいけません。つまんないなー、飽きちゃったなー、と大人が率先して、席を立ったり座ったり、会場を出たり入ったりと、靴をぷらんぷらんさせたり、と多動の極みを見せつけ、うろうろ会場を徘徊するのです。これによって「こんなので、いいのか」と子どもたちの気持ちがぐんと軽くなる。  人の話を、長時間、静かに、同じ...
ひきこもり

大人から始める発達障害 Ⅰ

よく遅刻をするとか、よく忘れ物をする、そんなレベルでは全然足りません。絶対遅刻、絶対忘れ物、荷物が2つあれば家に帰るまでに、ひとつの荷物をどこかに忘れてきてしまう。そういう人生をずっと送ってきました。  活動量の少ない多動児、勝山おじさんです。こんな発達障害丸出しでいると、今はコンサータという薬を飲んで治そうとなるそうです。でもね、一番は諦めることです。遅刻する、忘れ物をする、しかたがないと諦めるのです。つい最近も、電車の中に傘を忘れてきてしまいました。  もはや、折りたたみ傘のみ使用して、使わないときは鞄にしまうという対処法しかないのです。鞄は常にひとつ。ふたつ持ったらいけません。たまに買い...