発達障害イチロー

 いけすかないマイペース野郎

 イチローが引退しました。私は無類のイチローファンとして、よかったとひとまず安堵しました。このままじゃ、まずいとずっと思ってたいたからです。ひょっとしたら、シアトル・マリナーズに死ぬまで現役選手として居座り続けるんじゃないかと、ハラハラしていた。マリナーズにとってイチローは伝説の選手。引退試合もぜひうちでやって欲しいと思い、選手として契約したのです。でも空気の読めないイチローはお声がかかったということはまだまだやれる、50歳まで現役を続けるぞとか言って、辞める気配がありません。あわてたマリナーズは、選手兼フロント(経営陣)という、よくわからない役職をイチローのために用意して就任させました。しかしそれでもイチローは引退しようとしません。虎視眈々とメジャー復帰を狙っていたのです。

 さすがにこのままではまずいとマリナーズは手を打ちました、開幕戦を日本でやることにしたのです。そこにイチローを出場させるという花道をつくった。これでどうだ! という切り札を用意したのです。しかし、イチローはもくもくと練習を続けるだけで、引退の言葉など口にはしません。世界中がひやひやした、イチローは辞めないんじゃないかと。でも、こんなスーパースターを解雇することはマリナーズにはできません。本人が引退してくれるのを待つしかない。

 今季のイチローは、運がよかったのか悪かったのか、絶不調でまったく打てず、日本でのメジャー開幕戦もノーヒットで終わりました。そしてイチローは引退を決意した。でも、これはたまたまそうなっただけであって、もし1本でもヒットを打っていたら、イチローは引退せずに現役を続けていたと思うよ。

 今回は【マニア枠】として、私の私による私のための妄想イチロー論を書きまくります。イチロー及びオリックス・ブルーウェーブに関心のない方にはなにが書いてあるか理解できないと思いますが、まあ諦めてください。

 回りくどい男イチロー

 引退会見をちらっと見ました。「あちゃー」と、イチローファンならみんな頭をかかえたでしょう。イチローがイチロー語で会見をしているのです。野球場でヒットを打つイチローは世界中の人がご存知だろうが、記者相手に要領を得ない回りくどい言葉で困惑させる姿は、スポーツ記者と熱心なイチローファンしか知らないはずです。

 例えば記者会見で、後悔はありません、と一言でいえば済むところを、イチローは「後悔などあろうはずがありません」というふうないいまわしをする。あろうはずはない、こんな話し方しかできないのがイチローなのです。でも球団はそれを分かっていますから、オリックスもマリナーズも、なるべくイチローには多く話させないようにしていました。だからストイックな野球選手イチローのイメージが守られていたのです。球団が『野ブタ。をプロデュース』ならぬ、『イチロー。をプロデュース』していたのです。

 カレーと下ネタ

 イチローといえばヒットではなく、「カレー」であることはイチローファンの常識ですよね。毎朝365日カレーを食べる男、それがイチローです。バッターボックスに入るときだけでなく、食事でもルーティーンを守り、決まった時間に決まったものを食べる。野菜は嫌いだから食べない。イチローが野球選手して細身なのも、その偏食に理由があります。

 それと、イチローは下ネタ好きでも知られています。といっても世には出ない、出せない、下ネタなので、インターネットとスポーツ新聞にちょこっと出るくらいです。なぜイチローがゲスな下ネタなんか言うのか? 実はこれがイチロー式のサービスなのです。周りの選手や、自分を取材してくれる記者を喜ばすために下ネタを言っているのです。

 スーパースターが下ネタをいう、どんなゲスい下ネタでも周りは笑うしかありません。だからイチローの周りは、後輩の選手や取り巻きの記者の空笑いに包まれていました。人の心が読めないイチローはそれをウケたと解釈して、下ネタを連発するようになったのです。

 空気の読めない男イチロー

 イチローは人の心が読めない。相手が腹の底で何を考えているかなんて、皆目見当がつきません。イチローはいつだって暗闇の中にいます、野球界のヘレン・ケラーなのです。ヘレン・ケラーにサリヴァン先生がいたように、イチローにも球団の広報や、弓子夫人がいてイチローの発達障害ぶりが爆発しないように、うまくコントロールしていたのです。イチローを自由にさせてしまうとすぐにこうなります。一部で有名なTシャツが動かぬ証拠です。


↑ネットに落ちていたイチローTシャツの写真

 練習場に向かう時、イチローはいつもこのような変なTシャツを着ています。これも実はファンサービスなのです。それを着ると周りが喜ぶと知って以来ずっとこういう格好をしているのです。もともとユーモアセンスがなく、どぎつい下ネタだけだった暗闇のイチローに、変なTシャツが光を与えたのです。下ネタとちがって、変なTシャツは子ども女性もみんな喜びますからね。イチローは毎日カレーを食べるのとノリで、毎日変なTシャツを着て球場に向かうのです。

 あふれるサービス精神

 イチローは暗闇の中にいる。人を喜ばすのが誰よりも好きなイチローですが、なにせ人の心を読むということができません。だから1度まわりに受けると、それをずっとやり続けます。それのもっとも良い例が、試合前のキャッチボールでおこなう「背面キャッチ」です。レフトとライトでキャッチボール、その時イチローは普通に捕るのでなく背中でボールをキャッチするということをします。観客は喜ぶ。名手イチローならではのパフォーマンスです。

 ほかにもスリーアウトでチェンジになると、イチローはボールを客席に投げ込むという、メジャーリーグではよくあるが、当時の日本のプロ野球では絶対やらない、やらせてもらえないことをオリックス時代にやっていました。あれもイチロー以外の選手がやったら、球団から怒鳴られやめさせられいたでしょう。(パンチ佐藤が真似してやったらオリックス球団から怒られたという話をしていたような気がする)。空気の読めないマイペース野郎だからこそできた、最高のファンサービスです。

 裏目に出たイチローのファンサービス

 暗闇の中に住むイチローには、応援してくれるファンの気持ちは分からない、球団の気持ちも、チームメイトの気持ちも分からない。そんなイチローの病状がはっきりと国民の前にさらされてしまったのがWBCことワールド・ベースボール・クラシックの時のことです。野球版ワールドカップというふれこみで始まった大会でしたが、いざフタを開けてみれば、アメリカのアメリカによるアメリカのための大会でした。ルールも日程もすべてアメリカチームを勝たすためにつくられているのです。にもかかわらず、アメリカの有名選手は大会に参加しないで、普段のメジャーリーグの試合を優先したのです。

 野球世界一を決めるはずの大会が、たんなる親善試合、アメリカの二軍とその他の外国チームとの交流戦のようなものになってしまいました。やる前から白けきっていた。それに輪をかけて、ゴジラ松井こと、日本の4番バッターである松井秀喜が参加しないことになりました。アメリカだけでなく、日本も本気でこの大会で勝とうという気がなかったのです。

 そんな中、空気の読めないイチローだけが張り切っていました。そんなイチローをみて、世界のホームラン王、王貞治監督はイチローをチームリーダーに任命します。いけすかないマイペース野郎イチローが、尊敬する王監督を優勝させるために、いつもはしないチームプレーでがんばります。そんなハリキリイチローがやってしまったのが、敵チームへのディスり(悪態)でした。スポーツマン精神とは相反する攻撃ならぬ、“口撃”をしたのです。むこう30年は日本に勝てないと思わせてやりたい、なんていうようなことを言って、相手チームを挑発したのです。

 イチローは空気の読めない暗闇に住む男である、と知らない人にとって、この発言は不愉快なものだったでしょう。しかも対戦相手は韓国チームです。日本と韓国の過去の歴史を考えれば、これは差別発言ととられてもしかたがない。多分本人は、この大会は交流大会じゃない、お互いにガチでやろうぜ、と敵味方を煽り、大会を盛り上げようとしたファンサービスだったのでしょうが、すべりにすべってああなってしまいました。

 イチローによって、闘争心に火をつけられた韓国チームは予選で日本に勝利します。そしてイチローは最大の屈辱だと悔しがります。これもファンサービスだったと思う。イチローがこんなにも悔やしがるのを見て韓国チームはスカッとしたんじゃないかな。イチローが、こんなのお祭りの大会じゃないか、こっちは4番の松井抜きの1.5軍メンバーなんだから、韓国チームに負けてもしかたないと言っていたら、韓国チームもそれほど喜ばなかっただろう。

 そんなこともあって韓国チームに負けた日本ですが、ルールのおかげで予選を勝ち進み、最終的には日本が優勝してしまいます。アメリカを勝たすための変則ルールが日本に有利に働き、日本はWBC初代王者に輝いたのでした。

 このWBCの時のイチローを見て、彼を差別主義者だと思う人もいるでしょう。そう思われてもしかたがない言動をイチローはしました。しかしイチローファンとして弁護したい。イチローが人種差別をするはずなんてない。WBCの監督は王さんだぞ、世界のホームランキング王貞治、イチローが最も尊敬する野球選手、王さんの国籍がどこか知っているか、中華民国、つまり台湾です。王さんは台湾人、つまり中国人。だから世界の王なのです。

 王さんを尊敬するイチローが、外国及び外国人を差別するはずはない。メジャーリーグではイチローだって外国人です。イチローはただ敵も味方のチームも煽って、本気(ガチ)の大会にしたかっただけというのが、私の説です。とはいえ、いいやり方ではなかった、このせいでイチローは大会の間、悪役の覆面レスラーのような扱いを受けることになります。でもそれくらいやらないことにはWBCいう大会は、見る気もしない、やる気のおきない、そんな大会でした。

 イチローに人望はある

 イチローは引退会見で妙なことを言っていました。「僕は人望がないから、監督にもコーチにもなれない、これは絶対」とそんなことを言っていたのです。おい、イチロー、よく聞きけよ。イチローは監督になれるし、コーチにもなれる。

 イチローがなれないのは会社員だ! 派遣社員だ! アルバイトだ! イチローがコンビニでアルバイトしている姿を想像してほしい、変なTシャツを着て、勤務中にカレーを食い、「いらっしゃいませなどあろうはずがありません」などといいつつ、下ネタを連発する、そんなアルバイトは即クビになるんだぞ。

 まとめ

 長くなりすぎた、このまま延々に書き続けることもできるが、妄言はこのへんで終わりにしたい。さて、これからのイチローはどうすればいいか、その答えを書いておく。イチローよ、子ども野球教室をやりたまえ。カレーメーカーがスポンサーとなり、全国のいろんなところで、イチロー野球教室を開催するのです。野球選手に尊敬され、人気があるイチローですが、やはりイチローおじさんのことをいちばん愛しているのは子どもたちです。

 毎朝カレーしか食べないおじさん、野菜が嫌いだから野菜を食べないおじさん、変なTシャツを着るおじさん、下ネタが大好きなおじさん、どれをとっても子どもに大受けで、人気が出ること間違いなし。というか、イチローは小学生なんだよ。45歳のおじさんの皮をかぶった小学生なんだ。日本でもアメリカでもどっちでもいい、子どもに野球を教えてあげてほしい。私がプロデューサーなら、引退後のイチローはそのようにさせるよ。

 


この記事へのコメント

  1. これは熱い。
    やっぱりスタープレイヤーは子どもでいることを許されたおじさんなんですなあ。

  2. 面白いです。
    私はイチローのことを本気でいけすかない人だと思っていましたが、おかげで彼に対して寛容になれそうです。

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