雑学・豆知識です。結論を言えば、そうは言っていない。しかし読解力のない人が芥川の評論、『文芸家たらんとする諸君に与ふ』を読めばそのように勘違いするのも、分からなくはない。
その小文を要約してみました。オリジナルを読めばすむことで、こんな野暮なことはしたくないが、難しいから読めないという弱者のために、勝山式妄想現代語訳をしてみました。どうよ。
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妄想現代語訳『文芸家たらんとする諸君に与ふ』 by 芥川龍之介
①中学生諸君よ、文芸家であろうとするならば、数学を学ぶことに一生懸命に励むべきだ。そうしないと頭の弱い人間になっちゃうぞ。
②中学生諸君よ、文芸家であろうとするならば、体育の授業をしっかりやりたまえ。貧弱な体では、まともな仕事はできないぞ。
③中学生諸君よ、文芸家であろうとするならば、国語の授業なんか、まともに受けていちゃだめだ。しかし、そうでありながら、文芸のすべてに精通している、それくらいでなければ二流の文芸家にすらなれないぞ。
④数学が苦手で、運動神経がないけれど、国語のテストの点数だけはよい。これはひょっとすると自分は文才があるんじゃないか、そんなふうに思っている愚か者はいないだろうな、こらっ、文芸をバカにするにもほどがあるぞ。
⑤これは、自分の経験に基づいて話しているんだ。私は中学生時代、数学に興味はなかったし、体操は苦手でだった。でも国語の成績だけはよくって、作文を先生に褒められて喜んでいる生徒だった。私はそんな中学時代を過ごしたことを悲しんでいるしだいである。以上、文芸家であろうとする諸君へ、文芸家〝芥川龍之介〟からのメッセージだ。エッヘン。
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さすがにこれだけじゃあんまりなので、原文を貼り付けておきます。↓クリックすると拡大するよ。
コメント
頭の弱い私には妄想現代語訳通りに読めます。どこがどう違うのか教えてもらえないでしょうか。
私も妄想約通りだと思っちょります。