ソファーのはざまで

 一人でファミレスに行くと、おそろしくせまい席に案内されてしまう。「こちらへどうぞ」と碁盤をやや大きくした程度のテーブル席に連行されてしまうのですが、まだ1人だから救いがある。

 あの小さなテーブルにふたり向かい合ってランチを食べている、おじさん二人組を見た。涙あふれた。でも私も他人にばかり同情していられない、だって私の席はソファーのはざまだったからです。

 ファミレス(正確にはファミリーレストラン)の窓際の席の片側は、イスでなくソファーになっていて快適なのです、空いているのであれば、そちらの席に座りたい。でもソファー席にも落とし穴があります、それがソファーのはざまなのです。

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 ソファークッションのつなぎ目というか、なんともいえないところにテーブルがセットされてあったのです。こんなところに座っていたらケツが割れて、裂けてしまう。不快極まりない。しかし、ドリンクバーで何時間もねばる招かざる客であるという自覚はありますから、席を替えてくれなんて言えない。

 私は知恵を絞り、自分のケツを守る方法を発見しました。こうするのです。おじさんの油汗を拭き取るために持っていたタオルを、くるくる巻いて棒状にし、それをソファーのはざまをうめるように、緩衝材として置くのです。

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 効果はバツグンだ! ソファーのはざまは消え伏せた。これで尻も裂けずにすみます。私は涼しいファミレスで、ドリンクバー飲みながら自由時間を満喫したのでした。

 みんなマネしていいぞ。タオルをくるくるすれば勝ち組さ。ソファーのはざまなんかに、負けるなよ。

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