憂うつの秋

 スポーツの秋、読書の秋、芸術の秋と、秋は一般的には夏の暑さが過ぎて、涼しく活動しやすい季節ですが、私のような夏男にとっては、秋は氷河期の始まりです。気温は下がる、日は短くなる。自然と気分はさがり、活動時間も短くなります。

 夏の間は、暑い暑い、これじゃあなんにもできん、と言いつつ、ソーメンを食べ食べ、アイスクリームにむしゃぶりつき、熱中症も気にせずに、いつも以上に活動をしていました、それが夏男。強い日差しは覚醒剤と一緒で、どんな怠け者をも奮い立たせる力があります。暑さで、運動などしなくても汗は流れ、天然の毒抜きデトックスにもなります。体内にあるネバネバした陰気は、くまなく体外へ流れ出てくれるのです。それが夏が終わると、汗もかかないですから、体内の陰気はたまるばかりです。秋になって憂うつになってくるのは、そういうことなのです。

 このままじゃいけない、このどん詰まりを打破しようと、したい気持ちはあるのですが、体が動きません。かろうじて頭だけは回転するので、夜にネットであれこれ調べて、お得なもの、珍しいものを発見したりします。新たな関心事や趣味を発掘します。取得すべき資格はこれかな、英会話をマスターしたいのうと、あれこれ目標を見つけたりもします、夢は夜ひらくとはこのこと。気持ちだけが動いとる。

 その結果、夏男が秋にやることは、ネットでの買い物ばかりだと、そのことに気づきました。私が最近、買ったものがこれです。てぬぐいです。いかがなものでしょうか。

長寿の心得 てぬぐい

 秋の夜長にネットオークションで購入しました、いざ届いた商品を手にしてみると愕然としました。誰だ買ったんだ(私です)、これが必要か(必要ありません)。これだけじゃありません、ネットオークションでこんなものまで買ってしまいました。

基礎英語1テキスト

 急に勉強がしたくなっちゃったのかな。届いたテキスト(中古品)を見ましたが、まさに基礎、アルファベットの書き方から丁寧に教えてくれる物です。秋の憂うつに負けて、だるくて何もしていない自分を認めたくない、だけど建設的な努力はしない、できない。そこで無理やりこじんまりとした目標をこしらえて、それを達成する自分の勇姿を想像してご満悦になる。

 英語マスターという幻想のために何人の日本人が、いずれは産業廃棄物となる教材を購入することやら。やるための準備に投資をするっていう行為が、麻薬なのです。怖ろしい。やらない人間ほど、なにかを買っただけで、なにかをやった気になってしまうのです。買った物だらけのゴミ屋敷で悦に浸るという病。こまままでは、なんでもかんでも低気圧のせいにして、家でゴロゴロしつつ、ネットで買物ばかりする人間になってしまいますぞ。どうしたらいいのでしょうか。

 逆にしよう。買わないで、売ろう。ゴミ屋敷にある、いらないものを処分して断捨離です。コロナによるひきこもり需要もあって、ヤフオクやメルカリではいつもより(少しだけ)高く売れます。そうすれば気分もスカッとするし、お金も入る、部屋も広くなる。うん、オッズに合う。寒くなってきたら、まずは、いらないものを売らなきゃな(もういろいろと、買っちゃったあとだけど)。

 

コメント

  1. こんにちは。
    夏の終わり、冬が近づいてくると憂鬱になるのはわかりますね。
    寒く、日が短くなると、なんかやられますよね・・・。何度経験しても憂鬱です。
    テキストの件も、眺めて、意欲が出て買って、ちょこっと読んで「よし!これを続ければ自分は変われる!」と妄想して終わりますよね。それこそやった気になるというか、そこで満足するというか。
    だから、巷にダイエットやビジネス、儲け話関連の本が古今東西溢れかえるのではないかと邪推しております。

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