婆さんのクソポエム

 自分の本が発売中止になってからというもの、日々悶々とあれこれ考えながら過ごしております。こんな状況を打破しようと、本屋に行くことにしました。

 こういう時は新刊書に行くに限る、ブックオフみたいな古本屋に行っちゃだめ。あんな捨てられた本が売られているような、負け犬の棚に近づいてはだめなのです。新刊書がどっさり置いてある大型書店に行って、プラスのオーラを浴びるのがいい。今売れている本から、エネルギーをもらいたい、そんな気持ちで本屋にいくと、必ずベストセラーコーナーにあるの本が、これです。

 ばーん。婆さんのクソポエム。これに比べたら水嶋ヒロ(※注 齋藤智裕名義で『KAGEROU』という小説を出した)なんて無罪ですよ。こんなのポエムじゃない、まったく心に響かない言葉が並んでいる、それに語彙が少なすぎ。99歳だと何をやっても許されるのか、寂聴先生のほうが全然かわいいじゃないか。ない、これはない。しかし、ある、書店に行けば山積みになって売っている。DVDセットのものまで売られている。

 タイトルにもなっているポエムを引用してみよう。

くじけないで

ねえ 不幸だなんて
溜息をつかないで

日射しやそよ風は
えこひいきしない

夢は
平等に見られるのよ

私 辛いことが
あったけれど
生きていてよかった

あなたもくじけずに

 はい、どうよ。感動しましたか。これが100万人を感動させる詩ですか。相田みつをは字で誤魔化していましたが、婆さんはそれもしない。言葉の響きとか、文学的なひらめき、そういうのはない。これだったら俺のひきこもりポエムのほうがいいんじゃないの。ビジネス本と自己啓発本の内容を、老婆のポエムで包装して売っているだけでしょ。

 この本の見ることなく、亡くなった茨木のり子は幸せだったかもしれませんな。

※2019/04/28 部分的に修正。なんの罪もないお婆さんに嫉妬していまい、こんな記事を書いてしまいました。後悔しております。


この記事へのコメント

  1. 婆さんのクソポエムって…(笑)
    確かに文字だけで見ると誰でも考え、
    誰でも書けるものだと思えてしまう。
    今年正月NHKでこの方のドキュメンタリー
    やってました。
    まさにこの詩を本人が朗読してるのを見ましたが、
    か細く可愛らしい声で読むのを
    聞いて癒されましたし、年輪から来る
    説得力みたいなものを感じましたよ。

  2. お婆さんの悪口はためにならいななあと
    反省しています。妬み根性がでてしまいました。
    うるせーな、と怒鳴る
    健一の姿が、目に浮かびますのう。
    老婆ポエムというジャンル名がいいですね。
    私も老婆を妬むのをやめて、くじけず生きていこうと思います。

  3. ワイドショーか何かで
    このおばあさんの生活見たんですけど
    地味な暮らしで殆ど部屋からも出ないで
    それこそひきこもりみたいな生活で
    扇風機とかポットとか見て
    詩を作ってるとか言ってました。
    私もメディアに騙されてるかもしれませんけど、そういうの見ちゃうと
    世に溢れる
    劣化コピー相田みつを系の本よりかは
    嘘偽りの無い魂がこもってる様に
    思えてしまいます。
    だからある意味
    ひきこもりの心のつぶやき本
    だと思ってます。
    まあ、そういう意味で売れてるのではないでしょうが・・。
    これで雨後のタケノコのように
    老婆ポエム出版ブームが起こったら
    それにはウンザリしそうですけど。

  4. 倅に
    何かつれえことがあったら
    母ちゃんをおもいだせ
    誰かにあたっちゃあ だめだ
    後で自分が嫌になる
    ほら見てみなせ 窓辺に
    陽がさしてきたよ 鳥が啼いてるよ
    元気出せ 元気出せ 鳥が啼いているよ
    聞こえるか 健一
    これで元気が出たら世の中の診療内科医
    は1人残らず失業しますね…

  5. 今の日本では
    ためにならない本は売れない。
    ためになる本は売れる。
    本当にためになる本は売れない。
    だと思います。
    勝山さんの本は、ためにならない本ではないと思うのです。

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