2019-05-28

よもやま話

デモクラティック大名(5)

謙信は思いました。武田軍はなにかをたくらんでいるぞ、ならばその相手の作戦の裏をかいてこっちから攻めてやろうと思い、上杉軍は真夜中に全員下山します。どこに? 武田軍本陣の眼の前にです。  川中島の名物は霧です。朝になると数メートル先も見えないほどの霧が発生します。武田軍もこの霧を利用して夜中に出陣して、朝方霧が晴れるころに山上の上杉本陣に攻めかかる予定でした。いざ朝になり、武田先鋒隊が上杉本陣に攻めかかります、が、そこはもぬけの殻、兵士のかわりに藁人形が置いてあるだけでした。武田先鋒隊は作戦が見抜かれていたと気づきます。  そのころ川中島の平地も霧が晴れてきます。武田信玄の目の前に、山上で先鋒隊...