呪い釘 宇江敏勝 俺読書メーター
宇江敏勝『呪い釘』を献本して頂きました。 和歌山3大文化人と言えば、南方熊楠、佐藤春夫、中上健次ですが、実はもう一人いる。それが宇江敏勝なのです、が、前に上げた三人ほど評価されているというわけではない。 おそらく日本最後のガチンコの山びとです、そしてずっと文学青年をやり続けている作家でもあります(現在81歳)。ガチンコの山びととは、現代人では一日として耐えられないような山暮らしを平然としてやってのける強靭な肉体をもった原始人です。ヘンリー・デイヴィッド・ソローの『森の生活』が、ただのキャンプ遊びに思えるほどの、強さを持った人です。 宇江敏勝は、ユネスコで世界遺産に登録された後の、軟弱な熊...