2018-12

よもやま話

2018年を振り返る

2018年は終活元年。私のでなく、要介護5の寝たきり老婆ママンの喪主としての終活です。まだ生きているので遺言ではないのですが、振り返れば老婆の「ヨドバシィ!」という面罵が、日本語での親子最後の会話となりそうです。  今はもう体の筋肉が思うように動かせなくなり会話をすること(いがみ合うこと)はできません。「あーーーーかあーーーー」という、おたけびだけが唯一のママンボイスです。2月には喪主としての必需品である、喪服(フォーマルスーツ)をはじめ、ワイシャツ、革靴と3万円以上かけて一式揃えました。いよいよと覚悟を決めたのです。  いよいよだ、いよいよだと、覚悟は深まり、11月くらいからはいろいろな用事...
よもやま話

理解してもらおうという無理な発想

ガンジーが大英帝国に、インド人の気持ちを理解してもらおうとか思ったことがあったろうか。マルコムXが白人に対して、黒人に対する理解と配慮を求めただろうか。そんなことはしない。  強い者はいつだって、弱い者を理解しようとする「ふり」をする。それが弱い者をてなずける(従わせる)のに有効な手段だからです。だから強い者に理解を求めるような弱いやつは、実はあっち側(強い側)の人間だと思って間違いないぞ。
甥っ子

進路相談を断られる

甥っ子長男坊が半年ぶりくらいに家にやってきました。中学3年生の受験生です。勝山おじさんは待っておりました、まだかまだかとアリジゴクのように甥っ子長男坊の来訪を待ちわびていたのです。  さあさあ、お聞きなさい、おじさんにお聞きなさい、神の進路相談をしてあげるからと、ずいずいと高校受験についてせまったのですが、「もう決まったから、結構です」といって、おじさんの押しつけをぽーんと突っぱねるのです。  おじさんは食いさがり進路相談に関しては神の領域にいる、気が変わったらいつでも相談しにきなさいと、念を押しましたが、「もう決まったから、結構です」とふたたび断られてしまいました。  ひそかに県内の高校を調...
よもやま話

平成最後の年賀状

年に一度の生存報告として、毎年年賀状を書いております。でも今年はママンが、余命1ヶ月の花嫁のような状態なので、今現在ですら、年賀状なのか、それとも喪中はがきなのかという、ぎりぎりのラインにいます。  医者の話では「年内はもたない」ということでしたが、昨日も今日も「うごうかうあああああーーーーー」と休むことなくおたけびをあげております。ママンの底力には驚くばかりです。  陛下の誕生日が過ぎて、今日はイエスの誕生日、そろそろ年賀状の用意だけでもしておくかという気持ちになりました。ただママンの状態がアレなので、元旦にママンの生存を確認してから、自分の生存報告である年賀状を発送しようと思っちょります。...
よもやま話

冬の洗濯はブドウ狩り

やらなきゃいけないことがあるけど、時間がないし、今から始めたら半端な時間になるし、どうしようかなと考えているうちにどんどん時間だけが過ぎる。  そんな“グズの谷間”に落ちかけた時、私がやるのが洗濯です、カゴにたまった洗濯物を洗濯機に入れて、洗剤をいれて、あとはボタンを押すだけ、あとは全自動で洗ってくれる(二層式とは違うのだよ)、洗濯が終わったら洗濯ハンガーに吊るし、ベランダに干せば完成。いい気分転換になるし、とりあえずひとつやり遂げた達成感が生まれる。  洗濯をアクセントにして、生活のリズムをとるのが私のやり方なのですが…、それを妨げるのが冬の寒さです。夏であれば朝に干せば、夕方にはパリッと乾...
ママン・ダディー・介護

怖ろしい顔をした老婆がニラみをきかせていた

顔がとがり、目がつり上がった老婆が、台所で車椅子にすわり、私にニラみをきかせていた。誰だか分からなかったが、少し間をおいて、あっ、ママンだと気がついた。  毎日ダディー相手におたけびをあげている、要介護5の寝たきり老婆ママン。もう全身の筋肉はおとろえて、口を思いどうりに動かすこともできず、流動食しかのどを通らない。ダディーが毎回食べるものをミキサーでジュース状にして与えているのです。  私はそんな最近のママンを直視するのに忍びなく、同じ家に住みながら、目をそむけて暮らしていました。そして今日、ひさしぶりにママンを見た、別人のようになっていた、やせて頬の肉が落ちて表情は精悍になり、眼光の鋭さは増...
ひきこもり

火災報知器の点検日には、ゆくえをくらます生活

団地に住んでいると避けられないのが、火災報知器の点検です。よそさまにお見せできない中年ひきこもりが住んでいようとも、部屋がゴミ屋敷であろうとも、集合住宅の義務として火災報知器の点検はやらなくてはいけません。火事というのは自分の部屋だけの問題ではなく、棟全体に関わることだからです。  要介護5の寝たきりママンのために、毎日なんかしらの介護の人(ヘルパーさん?)が来るのですが、何者かがインターホンを鳴らすたびに(人影を感じるたびに)自分の部屋に逃げんこんで、息をころしてじっとしています(そんな必要はないのですが)。  しかしです、火災報知器の点検の場合はちがう。作業員が来る前に、部屋に入ってくる前...
ひきこもり

ひきこもりの居場所のつくり方

居場所のつくり方関して言えば、場所取り9割、心構えが1割ということになるでしょう。みんな場所取りで苦労している。  場所もどこでもいいというわけではなくて、まずは無料か安い値段で借りれるところでないといけない。値段の高いところを借りてしまうと、参加者から会場費としてお金を集めなければいけなくなってしまうからです。  ひきこもり以外の集まりなら数百円の会場費を参加者から集めるのはたやすいことでしょう、でも一文無しのひきこもり軍団からお金をとるのは、「来るな」と言っているにひとしい。できれば会費は無料にしたい、どんなに高くても300円くらいにしたい、500円では高い、1000円以上取るなら飲み食い...
よもやま話

祝マッスルデー47

本気を出さないまま47歳になった、かつちゃんでございます。来年は亥年で年男。ずっとひきこもり当事者だと言い張ってきましたが、見た目は完全に「ひきこもりの子どもをもつ親」になっております。  誕生日で年をとったり、新年を迎えたりすると、ひきこもり男子は途方もない目標を立てるというギャグをしてしまうものですが、名人の私はそのような過ちはしません。  逆に年を重ねるごとに目標を捨てていくことにしました。こだわりやプライド、いつかやってやろうと思っている野望を、ひとつづつ捨てていくのです。そして今回、それだけはやるまいと決めていた乞食を解禁することにしました。アファリエイト(Google AdSens...