ケータイ小説 ひきこもり釈迦十大弟子2 舎利弗・目連編II

 舎利弗(しゃりほつ)は、ブッダの弟子になってわずか十五日で悟りをひらきます。ブッダにとって舎利弗がどんなにかわいかったか。お互いの考え、言葉が心に響き合い、共感するです。舎利弗は亡くなるまで、ブッダの右腕として活躍します。

 目連(もくれん)には神通力があり、世の中のありとあらゆるものを見通せる力があります。目連は亡くなったママンのことを思い出しました。孝行したい時に親はなし。目連はふと「ママンは今何をしているだろう」と考え、神通力で天国を覗いてみました。しかしそこに目連ママンはいません。おかしいな、まさかな、そう思いながら地獄を覗いて見るとそこには餓鬼道に落ちた目連ママンが、腹をすかせて苦しんでいました。

 目連は修行中の身である事を忘れ、全てをほっぽりだし、柿の木から実をもぎ取ると、地獄にいるママンの元へと行きました。地獄の鬼となって餓えているママンに、目連は地上から持ってきた柿の実を手渡します。でも次の瞬間、地獄の火に焼かれ、柿は灰になってしまいました。目連は何度も何度もママンに柿を渡しましたが、餓鬼となったママンが手に出来るのは灰の塊だけです。

 目連はブッダに事情を説明してママンを救ってくれるよう頼みましたが、「全部親が悪い」とブッダは取り合ってくれません。それを見かね、舎利弗もブッダに目連ママンに慈悲を、と頭をさげます。ブッダは「地獄の人間救うのには僧が百人必要だよ、百人分の人件費が必要なんだよ、それを持って来なさい」と目連に言いました。

 目連は托鉢に出かけ、百人分の人件費を集めるのです。そんな余計なことをしていたため、目連が悟りを開くのは舎利弗より一ヶ月ほど遅くなってしまいました。

 知力の舎利弗、武力の目連というキャラ分けで、ブッダ教団の中心人物となっていきます。ひきこもり仏教は犯罪予備軍という偏見があり、しばしば異教徒が難癖をつけにやって来ました。これを追い払うのが、目連です。全てを見通す神通力があり、体が大きく丈夫だった目連はこの役割りを忠実にこなしました。

 そんな目連もある日、街で異教徒に襲われ、ボコボコにされ殺されてしまいます。その知らせを聞き、最初に駆けつけたのが舎利弗でした。「ああ、君ほどの人物が。ああ、なぜこんなことに」。その後しばらくして、舎利弗も病気で亡くなってしまいます。ブッダは、後継者と思っていた人物を、同時に二人なくしてしまうのです。Obon_1


この記事へのコメント

  1. すみません、笑う話じゃないのでしょうが、つい吹き出してしまいました。
    続きが楽しみです。

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