母老いる

 テレビを見ながら寝る、ママンにとってはなによりのご馳走です。見てないじゃないかと、他のチャンネルに変えたり、テレビの電源を切ると、がばっと起き上がり「見ている」と憤慨するのです。アリ地獄のような視聴スタイルですな。老夫婦のいがみ合いの九割が、見ているテレビを勝手に消したという老婆のいいがかりで始まります。

 うっとうしいので、大音量で白痴番組をつけながら、高イビキしていても無視することにしていました。最近、テレビをつけてから寝るまでのスピードが早くなってきたような気がしたので、ひょっとしたらと思い、リモコンをとりテレビを消してみました。起きません。20年以上、がばっと起きては家族を罵り続けたママンが寝たきり老人なのです。ひとつの時代が終わりました。

 そのまま放置しておくと、約二時間後「誰が消したあ!」と罵声をあげているママンの声と、俺じゃないと無罪を訴えるダディーとのいがみ合いが、居間のほうから聞えます。秋の夜長のことでございます。地デジカ


この記事へのコメント

  1. うちのママンはパパンが手術だっていうのに、きみまろの本を売店で買って待合室で読んでいました。
    ご婦人はきみまろが大好物ですね

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