5分でわかる「金持ち父さん貧乏父さん」

 いにしえのベストセラー『金持ち父さん、貧乏父さん』を読んでみたくなりました。それはマルチ商法にひっかかる頭の弱い人のバイブルになっているという噂を聞いたからです。

 でも昔の本なのにかかわらず図書館では全部貸出中、しかも予約が14件も入っているという人気ぶり。でも、いまさら新品も買うというのも悔しいから、諦めていた、つまり読んでいなかった。でもようやく古本で手に入れることができました。

 読んだ。いかがわしかった。きなくさいにもほどがある。「わたくしは詐欺師でございます」と著者のロバート・キヨサキ氏が自白しているとしか思えない。

 キヨサキ氏の主張をひとことで言うと、「現金を持っとるなんてアカン、アホや、投資して儲けなはれ」ということになる。キャッシュフローがなんだとか、いろいろ語って入るが結局は「銀行に預けている金を投資にまわしなはれ。お金がなければ借りてでも投資しなはれ」と煽っているのです。投資のススメをしつつ、投資しない人を“アホ&臆病者”呼ばわりする、この組み合わせがベストセラーになったのキモかなと思った。株や不動産に投資しないだけで「貧乏父さん」呼ばわりなのですから、キヨサキはひどい。

 当たり前だが、みんなが投資で成功する金持ち父さんになれるわけではない、ほとんどが「投資で損する貧乏父さん」なのです。割合としては金持ち父さんは1%、その1%になれると思い込む頭の弱い人を洗脳する本なのだなというのか私の感想です。

 まさかこれを読んで投資をはじめる、頭の弱い人がいないと信じていますが、念の為に書いておくと、キヨサト氏自身、リーマンショックのあおりを受けて不動産投資で大損をしているのですよ。投資で損をした、説得力ゼロの投資家、それがロバート・キヨサキなのです(本が出版されたのはリーマンショックの前)。

 これを真に受けて、乏しい貯金で株(投資信託もな)を買ったりしないように。借金して投資するなんて論外だぞ、利息を払いながら、それ以上の投資のリターンで儲けようなんて、山師のすることだ。

※2020年1月、修正。

 

コメント

  1. こんばんは。
    やはりそう上手い話はないということですかね。
    アフィリエイトもどこか似ているような・・・。先日これで38円の儲けが出まして「すげぇ!38円も手に入った!」と興奮しておりましたが、引きこもりに必要なのは、こういう感性ではないでしょうか(笑)

    • アフィリエイトで、38円はビッグマネーですよね。日給3円の世界だから。

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