それから、人生ゲーム

 〈前回からの続き〉職業が決まると次にやってくるイベントは結婚です。人生ゲームに独身という概念はなく、強制的にストップマスで結婚、助手席に女子を乗せます。甥っ子はおじさんに気をつかって、「結婚なんか、したくねー」とか言いますが、ゲームのルールですから、結婚はしなくてはいけません。職業アルバイトで結婚とは、なんともスリリングな人生ですのう。その後、子ども誕生のマスがたくさんあるのですが、そのマスに1回も止まらないと、ユニセフに$10万ドル払うという、恐ろしい罰が待っているのは、人生ゲームのお約束です。

 四代目人生ゲームには家を買うというイベントがあります。バブル景気の頃発売されたから、こんな仕掛けがあるのです。なので、おじさんも甥っ子も職業はアルバイトでありながら、キャッシュで家を購入。そんなテレビドラマもあったよね……『フリーター、家を買う』だ。本当にやっちゃだめだぞ。とにかく、お金をもらったり、払ったりを繰り返しながら、ゴールを目指します。

 基本は単調なすごろく。だから、マス目の文章がゲームを盛り上げの鍵になります。今回のハイライトは、二人してピカソの絵を買ったこと。アルバイト人生でこつこつ貯めたお金も、ピカソの絵のために全部はき出しても足りず、約束手形の山になります。甥っ子長男坊、大喜び。バイトの分際でピカソの絵なんか買うな、それがこのゲームから得た教訓です。

 それにしても四代目人生ゲームは、弱い。マス目の言葉が弱い。ゲームってさ、子どもが買うんじゃなくて、親が子供に買い与えるものでしょ。だから、上品ではない、パンチの効いた言葉が改訂されるたびに、なくなってしまう。当たり障りのない言葉が増えていく。そのせいで、人生ゲームが本来もっている魅力が半減するのですから残念です。自慢できない親戚のせいで、どんどん財産が削られていく、それが人生ゲーム。それを肯定し、受け入れてこそゲームも面白くなる。やってみて改めて思った。もし私にひとマス作らせてくれるのなら、「息子がひきこもって$5000はらう」とかいうのがいいな。


この記事へのコメント

  1. 給料日の代わりに、生活保護の支給日とかに
    変更すると、現実味がましますかね。ちょっと苦すぎますかな。
    四代目のあとに、平成版という外伝とも言うべき
    大人向けの人生ゲームも発売されています。これは
    全然つまらないのです。

  2. 私の持っているのは4代目だと思う。たぶん。バブルの頃だったんだなぁ…あの頃。
    懐かしくも良き思い出でもない、あの頃…。
    ほろ苦い思い出というのは、醸造されるのに時間がかかるのですね…。

  3. フリーターがピカソの絵を買うという所で吹き出してしまいました。
    このフリーター、傾き者だなぁ。
    実際自慢できる親戚がいてもただ縁遠くなるだけで、人生に何の影響も及ぼさないんじゃないですかね。
    しかし、いろいろマスのアイディアをだしあったりすると結構面白くなりますね。
    息子がマルチまがい商法に嵌まる、$10000払うとか。お金がマイナスになるアイディアならいくらでも浮かんできますよ。

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