算数だけ!

 甥っ子長男坊は小学校4年生、いつも宿題が出ているようで、遊ぶ前にちょこちょこと問題を解いています。そんな勉強している甥っ子の姿を見て、「毎日宿題出すなんて、ろくでもねえ先生だなあ」と勝山おじさんは教育批判するのですが、甥っ子は聞こえないふりをして、宿題をやっております。

 甥っ子がパソコンの前で今日も宿題をしているな、と思ってのぞいてみると、おやおやこれは見逃せない、非行少年の始まりというべき、アレをやっているじゃないですか。やや小さめの紙に、12+4、18+8、11+8、17+1、というよう小学4年生がやるには簡単すぎる問題が並んでいて、それをひたすら解いている。全部解き終わると、今度は紙を裏返し、裏に書いてある、同じような問題をとく。繰り返し繰り返し。

 げげっ、公文だ。甥っ子が公文式をやっちょる。勝山おじさんは愕然としました。教育界のベルトコンベアー、公文式です。簡単なやさしい問題を、繰り返し問いていき100点目指す、工場方式のプリント塾。それまでのドス黒い笑顔は消え、勝山おじさんの表情が能面阿修羅フェイスへと変わっていくのでした。

 空気を読むのにたけた甥っ子長男坊です。すぐに「算数だけ! 算数だけだから!!」、とおじさんに言い訳をします。非教育おじさんにとって、公文式ほど憎たらしいものはありません。公文式で勉強ができるようになった人を、私は一人も知らない。公文で大学に行けるかっちゅうの。簡単な問題をたくさん解いても、何も身につかない。公文やるくらいなら、いますぐポケモンのレベルを上げなさい。

 でもそんな心の叫びはしまっておいて、その場は見逃してやりました。しかし公文の魔の手がとうとう甥っ子にまで来ているとは、怖ろしいですのう。


この記事へのコメント

  1. 公文式、懐かしいですね。私も行かされおりました。国語、算数、英語のプリントを、教室に閉じ込められて延々とやらされました。
    そうして延々とやったはずのことは、全く身についておりません。あの公文式の日々とはなんだったのか、茫漠とした印象としてしか、もはや思い出せないのです。恐ろしいような薄ら寒いような気分です。

  2. 笑いました。
    大人にだめと言われたり隠されたりすると、子どもは一層気になるものです。
    こんなおじさんがそばにいると甥っ子くんは逆に勉強が大好きになるかもしれませんね。

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