模索舎で『love寂聴』を買ってください

 love寂聴がごっそりと売れ残っておりました。愕然とした。先週のことです、私はコロナさわぎのなか、そんなのかんけーねーと、意気揚々と新宿三丁目にある模索舎にlove寂聴11号を納品しに行ったのです。

 そこで目にしたのが、2年前に私が模索舎に納品した、前号のlove寂聴10号だったのです。それもひとつ、ふたつ、売れ残っている、そんなんじゃないんです。ほぼ、あの時のままだったのです。

 頭髪がどさっと抜け落ちるくらいのショックを受けました。それなのに、私ときたら、最新作であるlove寂聴11号を〝10冊〟も持ってきてしまったのです。でも、だからなんだというのですか。模索舎への納品をやめないぞ。これは私の生きがいなんだ。殺すなら、殺せい。

 …とはいえ、このまま黒い十字架を背負って生きていくのも辛いものです。そこでみなさんお願いがあります、模索舎でlove寂聴を買ってください。慈悲じゃ、情けじゃ、ほれ自粛ぷーのみなさん。知る人ぞ知る、でも知らない人は誰も知らない、あのゴリゴリ書店・模索舎に行ってlove寂聴を買ってください。

 How to 模索舎。地下鉄・新宿三丁目駅から徒歩3分のところにあります、こんな店構えです。

 そして店内図。

 ドアを入って、まっすぐいった壁のところにlove寂聴はあります。自分の分、友達の分、そして知らない誰かの分も、どーんと買ってやってください。11号は20円、10号は10円となります、ただこれはお布施こと脱税価格なので、これに消費税がつきます。

 そもそもなぜ私がlove寂聴という、ZINEと名ばかりの怪文書をいつも模索舎に納品しに行くのか、それは模索舎には審査というものがないからです。ミニコミやZINEを置いている店は数あれど、お店の棚には限りがあり、なによりお店の人が置きたい本と置きたくない本というのが歴然とした事実としてあるです。だからお店の、作品・商品随時募集という言葉を真に受けて、のこのこ出かけていくとどうなるか、言うまでもない、君が一番よく知っているよな。

 待っているのは、俺たちがさんざん味ってきた、不合格、不採用なんですよ。入るときには選ばれないのに、追い出されるときにはいつも選ばれる、例の審査に一網打尽です。でも模索者には審査はない。無審査なのです。こんなかっこいい書店はここだけ、リスペクトでございます。ぜひ皆さんも、行って、買って、そして納品してくださいな。

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