ひきこもりファースト世代が今30代を過ぎて40代になろうとしている。我らオリジンの誕生する紀元前にもひきこもりはいた。私はこれを古代ひきこもりと呼ぶ。サルと人間の中間くらい、マンモス相手に狩猟をしていた、古代ひきこもり原人たちである。
日本で発見された原人としては中島義道が有名である。日本だけでなく世界中にもこのような古代人がいる。何年か前に、これぞひきこもり原人という人がテレビで紹介されていたのだが、なんという人だったか、どこの国の人だったか思い出せないでいた。
ところが、偶然手に入れた本をきっかけに、グーグルで検索して、ようやく先輩と再会することが出来た、インドネシア、マドゥラ島バンケス村の、ブンカスさんだ。
日本テレビのワールド☆レコーズという番組の中で「家から出てこないじいさん」として紹介されたもの。ひきこもっている家が素晴らしい。ヤシの木にミノムシの巣のような小さい家を作り生活しているのだ。30年くらい地上に降りていないという。1974年、愛する妻を亡くしたブンカスさんは、「お前はヤシの木の上で一生過ごす運命だむん」という神のお告げを聞き、以来その1メートル四方の小屋に住み続けている。
30年間でヤシの木も成長した、もう降りられないほどの高さである。でも食事は子供や孫が、毎日運んでくれるので飢えることはない。何が心を打つかというと、ブンカスさんが村人から変人扱いもされずに生活しているということだ。ひきこもりの向こう側へ突き抜けた、村人公認の生き神様になられたのです。
コメント
イイ話ですね。紳助とかの安っぽい泣けるイイ話とは質が違います。
村人が素晴らしい。
人間の器が大きいですね。
地上20メートルのひきこもりを
認めるこの村に日本も追いつくべきです。
中島義道はひきこもりにも人気のある
作家ですね。僕も二冊ほど読みました。
ブンカスさんこそ、ひきこもりを代表する
歴史的人物と言えましょう。
古代ひきこもりの存在は、常に周囲からの働けオーラに圧迫されているひきこもりにとって大きな励みになりますね。世の中には公認ひきこもりもいるのだと。
新時代のひきこもりに語り継がれるひきこもり。ひきこもりにも歴史があるのですね。
中島義道さん……おととしの夏あたりに『カイン』という本に出会ってから、ちょっとハマっています。これまでに7、8冊くらい買って読んでしまいました。
「家から出てこない」というだけで変人扱いする日本人の考え方のほうが、国際的な視点で見た時余程おかしいという気がします。視野が狭いというか、型にはまった考え方しかできないというか……(自分のことでもあるんですけどね)。
ひきこもりが認められる
世の中になってほしいです。
この厳しい社会で生き抜く
見本の一つになるぐらいに
なってほしいですね。
ヤシの木の上で生活が成り立つ、
凄いですね。
ブンスカさんと村人の関係、
日本も見習って欲しい。