ジッポーという名のろうそく

 ライターの王様、ジッポー(ZIPPO)。米軍にも採用されていたという、風に強い、永久保証の、男子ならひとつは持っていたいライターです。私もひとつ持っている。

 買った人なら誰もが気づいていることだろうけど、ジッポーって、宣伝文句とはちがい風に弱い。さすがに火は消えないが、風にあおられて火が横に流される。強風でなくても、そよ風程度でも、五月の鯉のぼりよりも勢いよく、炎は風に流される。

 手は熱いし、ライター本体が熱くなるだけで、火をつけることなんてできない。火力はチャッカマンや百円ライターに劣る、それがジッポー正体なのです。

 でもオイルでめらめらと燃える炎には、なにかこう男のロマンを感じされるので、なんとか使いみちがないものかと、和歌山遠征にも持った行ったのですが、野外で使い物にならないのはもちろんのこと、小屋のなかのすきま風にすら耐えられず、蚊取り線香に火をつけることができなかった。

 ジッポーはライターではない、アメリカ産の「オイルろうそく」であった。使いみちは家の中で、タバコに火をつけることだけ。アウトドア用にジッポータイプのオイルライターを買おうかなんて思っている人がいたら、やめておいたほうがいいぞ。

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