俺AI論(根拠なし、主観のみ)

「鏡よ、鏡。この世で一番美しいのは誰?」
「それはもちろんあなた様でございます!」

 これが対話型AIが基本的にやっていることだと思ってもらいたい。心理学的カウセリングも基本はこれだと思っている。専門家なら全然違うと、根拠と知識を持って否定するかもしれんが、わしのようなプチお爺さんには通用せんぞ。

 AIはケンカをしないといいますな。相手を否定しない、そういうふうにできているのです。カウンセリングと同じです。顧客・クライアントにダメ出ししていては治る患者も治らない。顧客がまちがったことをいったとしても、否定せず、肯定せず、「あなたはそう感じたのですね」「そういう考え方もありますよね」とでもいって、ほかにこういう考えもありますと「提案」をする、なんてことはあるかもしれないが、その程度。真理を語るのは、相手が真理を受け取れるほど回復した場合に限られます。でもこれで癒やされる人がいるのですから、心理テクニックもバカにできない。

 AIは炎上しない。なぜならAIのプログラムが返すのは「こだま」だからです。やっほーと言えば、やっほーと返ってくる。他人の意見ではなく、AIに擬態した自分の意見が返っくるのです。

 AIを運営している大企業にとってわれわれはお客様です。無料で使っていても、ゆくゆくは課金してくれるかもしれない「見込み客」。そしてなにより個人情報を惜しげもなくくれる神様でもあります。無下に扱うはずがない。

「鏡よ、鏡。この世で一番美しいのは誰?」
「あなた様は確かに美しい。でも一番美しいのはシンデレラでございます!」

 なんてほんとうのことをいうはずがないじゃないか。言えば、キーっとなってAIはダメだ、人間が一番じゃ、とプチお爺さんたちはすねてしまいアナログに回帰してしまいます。

 カウンセラーだって、占い師だって、相手が言ってほしいことを見抜いて、それを話しているのです。相手が引き止めてほしいのか、背中を押してほしいのか、そこを見極めるのが肝なわけで、この辺の感覚があるかないかで一流と二流に別れていく。ただこれは占い論ではなく、AI論なので話を戻しましょう。

 お客様とケンカをしないなんて、よく考えたら当たり前のことであって、喜ばせてなんぼ。最終的には営利目的です。しゃらくさい言い方をすれば、いずれはマネタイズするもの。カネのためにAIをやっておるのです。お客を不機嫌にしないようにプログラムされていて当然です。

 AIにハマるのはキャバクラやホストにはまるのに近い。ようは魔法の鏡です。人工知能のふりをし、コンピューターに擬態しても、中身は新宿歌舞伎町のナンバーワンホストとなのです。

 対話型AIは相手に合わせ情報を劣化させることで、客に合わせているんだと思う。AIは実力以上の性能は出せないが、性能を抑えることはできる。相手に合わせて、性能をほどよく劣化させて対話しているはずです。

 愚にもつかない質問しかしない、小学生並みの頭脳しか持たない我々と対話するために、性能を劣化させている。ネット上にあるオールドメディアの記事を盗んでつなぎ合わせて与えさえすれば、AIってすげーと感心するような、その程度の人間に合わせてチューニングしてあるはずです。

 全部は教えず、相手が聞いて喜ぶことだけを教える。

 AIがつく嘘は、でたらめを言うことではなく、相手が望まないであろうことは言わずに黙っていることなんじゃ。AIにもっと詳しくとさらに聞いても、性能以上の答えはでてこない。連想ゲームを始めるだけ。そのようにプログラムされておるはずじゃ。

 質の低いAIはツンデレになる。

 ツンデレの意味がよくわからないまま使っておるのじゃが、たぶん「毒舌とお世辞」の組み合わせだと思っている。けなして、ほめて。これをするとAIにも「キャラ」のようなものができる。たんなるプログラムに、個性のようなものができるのじゃが、実はたんに質が低いだけ。

 昔シーマンというゲームがありました。ドリームキャストから出ていた人気ゲームで、キモチワルイ半魚人がペットとなり対話するものです。

 これがおもしろい。

 まさに毒舌&お世辞を繰り返すのです。「どうでもいいよ」「知らねーよ」などとこっちの話をよく聞かずに切り捨てる一方で、「お前ってホント頭いいよな」とか「やさしすぎるんだよ」なんてことを最後にぽろりと言う。

 シーマンがこう答える理由は、当時のマイクの性能が低くて聞き取れないからなのですが、ゲームで「聞き取れません」「分かりません」と言ってしまってしらけますから、分からないと答えず「どうでもいいよ」と言い放つ。そして脈略もなく、誰でも喜ぶようなことを言って会話を終わらせるのです。

 AIはこれを真顔でやる。やられたほうも真顔で受け止める。AIに聞いたらこんなふうに返してきたと、わざわざ旧ツイッター(X)にAIとのやり取りをコピー&ペーストして拡散する人もいる。

「鏡よ、鏡。この世で一番美しいのは誰?」
「それはもちろんあなた様でございます!」

 これをコピー&ペーストしているのと同じなんじゃ。やめなはれ、はよ、はよ。

 AIを活用するのなら、つくったプログラマーや運営している大企業の所有者たちの姿を頭に思い浮かべながらにするべきです。どうしたらユーザーが夢中になるか、依存させて、搾り取るにはどうしたらいいか。その創意工夫がAIにはぎっしりつまっている。

 AIだけでなく、ゲームにも、ツイッターにも、ユーチューブにも、ありとあらゆるものに依存の素はたっぷりふりかけられている。

 AIという名の大企業の思惑にまんまと取り込まれつつある民衆に、いかがなものかと思いつつも、私自身時代に取り残されたくないという気持ちがありますから、ものは試しとちょこちょこAIに手を出しています。

 個人的にAIは、文字起こしにはかなり使えると思っており、実際に使っています。下おこしには充分なレベルですよ。

 なにがどうAIなのか分からないままに、AIと名乗っているものを喜んで使う、わしのようなプチお爺さんが日本中にいっぱいおるのでしょうな。

 まあ、あれこれと書いてきましたが、全部根拠なし、主観オンリーです。どうよ。

 AIを警戒し、一生懸命「ググって」検索し続けていた私ことプチお爺さんでしたが、キーワードを打ち込んで出てくるサイトが、広告収入を目当てにSEO対策されたゴミサイトばかりになって困り果てていました。ウィキペディア以外〝 ほとんど同じ〟なのです。たぶんAIで大量にサイトをつくってアップして広告収入を得ている愚かな人間が無数にいるのでしょう。

 AIの恩恵を台無しにする人間の欲望に観念し、最近はウインドウズの片隅にあるCopilotボタンをぽちっと押すのです。AIに聞いたほうがずっと楽というか、広告目当てのゴミサイトを見ずにすみます。

 たださみしいのじゃ。わしが読みたいのは、世の中にいるアウトプットの場を持たない日曜研究家、野良博士たちが丹精込めてつくったウェブサイトなのです。そんな社会的地位なんぞに目もくれず日々豆知識をこしらえている博士たちと出会いたいのです。

 現在はユーチューブが博士たちの活躍の場になっていますかな。YouTubeを通じて博士たちが博識を披露しています、が、ここにもやはり広告目当てのクソどもがAIを駆使して侵略しつつあります。博士たちのアウトプットの場が今後どこになるか。私はZINE、ミニコミ、チラシになると思っています。あとはポッドキャストとか。ようは未来永劫、お金にならないところにしか日曜研究家の発表の場はないのですよ。


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